パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

実際の子育ての中で、脳科学者である著者が脳の発達をわかりやすく書いた一冊です。

東京タワーの最上階にあるようなガラス張で下が見え穴が開いているような作りになっている床(実際は落ちることはないです)のような場所で赤ちゃんを歩かせてみると、落ちない事をちゃんと確認してからガラス張りの床の上を歩きます。 しかしヒヨコは、絶対に歩きません。下に落ちてしまったら、親鳥に助けてもらえない事を孵化直後の赤ちゃんでも本能的に危険回避能力が備わっているそうです。人間が未熟な状態で生まれてくるのは、成長と共に脳が学習し発達していく伸び白です。もちろん未熟な間、親に守られていることが前提で備わって来た伸び白です。「親の希望通りの子に育て上げる」のでなく「親なんていなくても立派にやっていける子になる」ように導くことだと本書では言っていてとても共感しました。

子育てとは親を不要とする子に育てること

知識や情報をたくさん吸収させるような教育よりも、もっと根本的に大切なことはいろんなものに対して興味と好奇心を持ち、難しい課題に直面しても諦めない心や理解力を養うことが教育だと著者は言っています。親の言うことを素直に聞いて、勉強ができるいい子に育てること、早期教育が本当に重要なのか考えさせられました。

興味と好奇心を持ち、難しい課題に直面しても諦めない心や理解力

脳回路がもたらした奇跡

ごはんを食べること、トイレにいくこと、やきもちすること、何気なく普段やっていることは当たり前のことではありません。以下は本書から引用です。 「赤ちゃんは自分の鼻を、絶対的な空間座標の原点とし、これを参考に相対的に動く世界の「見え方」を理解していく」 「激辛なものが好きでたまらないというのは、アクセルとブレーキのバランスがブレーキ側に偏っていて「辛さ」よりも「辛くなさ」つまり快感をより強く感じている状況」 「テーブルの上にあるものは、通常見るだけで手が届くか判断できるのに、両手を縛ってしまうと驚くほど判断力が鈍る」 「2007年に生まれた人の寿命の中央値は107歳」 「子供は何でもすぐに覚えられてうらやましい」という人がいるが、脳が未熟なために正確な記憶しかできないだけ」 「メンタルローテーション(頭の中で物体を回転させて眺める能力)は人間的成長の駆動力」 「3月生まれのプロ野球選手は、4月生まれの選手のわずか半数だが、東京大学の学生数は変わらない。それは早期教育が必ずしも有効ではない証拠」 「メンタルタイムトラベル(観念的な時空を往来すること)が出来ることがヒトのヒトたる所以のひとつ」 「虐待されても親を嫌うことは滅多になく、さらに好意を示すようになる(トラウマボンディング)」 「新生児の目は見えていないと言われるが、網膜で受け取った光は脳に届いている。その信号が視覚情報であることに気づいていないだけ」

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